(13)パソコン

 数年前まで、パソコンがなければしんでしまうと思っていたかもしれない。
  それくらい便利なものだと思っている。今もあるに越したことがないし、なければ相当の不便を覚悟せねばならないと思っている。
  私はネットで仕事を受注しているし、ネットを通して友達と会話をしているし、ネットを通じて情報を発信しているし、とりあえずこれがなければ私の生活はとても狂うだろう。そしてパソコンが壊れている日は暇で暇で仕方がないのだと思う。

 そんな便利ツール、パソコン(厳密にはインターネット)だが、実は言い切ってしまえば「電源を切ってしまえば終わりの世界」とも思っている。友達との関係も、仕事とのつながりも、社会との接点も、全部電源を落としてしまえば終わりだ。本気で嫌で嫌で仕方なくなったら、電源を落とせば全部終わっちゃうわけだ。
  ところがその電源を落とすまでにとても勇気がいる。電源を落としたら最後、全部なくなる気がする。
  だけどどうでもいいと感じて電源を落とすときもある。私が繋がっているのは現実の世界だと割り切れる日はそうする。

 ちっちゃな画面の向こうでいっぱいの人と知り合ったと思う。
  特に近年は中学生の女の子たちといっぱい知り合った。自分が頼りにならない大人であることを自覚した以上に、今の子たちって可愛いと思った。
  そこにいるのは本やニュースをとおして知る、間接的な現代っ子たちではなく、生の現代っ子たちだった。ブログや会話をとおして、とても勉強になった。

 だからパソコンというツールにはとても感謝していて、そしてこれがなくちゃ困ると心底思うわけだ。
  だけど時代は刻々と変わるものだから、パソコン以上の便利ツールができたら遠慮なくそっちに乗りかえるのだと思う。ポケベルなんて今の時代はほとんどの人が使っていないように。
  パソコン、ありがとう。
  そしてもうちょっと次の時代までがんばってほしい。