呪われたおんなのこ

「私は呪われている」

そう言う子に
そんなことはないと
伝えることの無意味さを知っている

呪われてないという証に
差し出せるものなんて何もない

わたしは無責任に
「そんなことはない」
と言いました

愛情のある言葉をいっぱいかけました
私にどれだけの愛があるかなんて
ぜんぜん自信はなかったけれども

それでもわたしは言い続けました
「あなたは愛されるために生れてきたんだよ」

少なくともあなたに向けるこの想いは
義務からでもなんでもない、純粋な気持ちなのだと

呪われてないという証は何もありません
愛している証がほしいといわれても何もありません

資格証明みたいに
履歴書に書けると楽なのにね
20○○年に誰々を愛しましたって

一生誇りに思って
あなたの名前をそこに書くのに