「友達は裏切るんだよ」 大した裏切りの洗礼も受けたことがないくせに
ふと口をついて出てきた言葉 わたしは友達の何を知っているんだろう
何に傷つきたくないんだろう ねえ
振り返ればさ
いいひとばかりに囲まれてきたじゃない わたしの言葉のひとつひとつ
尖ったがらすの破片のひとつまで
ぜんぶ包むようなひとたちばかりに
囲まれてきたじゃない 「友達は裏切るんだよ」 わたしは何を怖れているの?
ならば誰を信じられるというの?
信じずに生きていけるというの? 孤独なまま
部屋の片隅で体をまるめているときが一番安心する
そんな日々をいつまで続けるというの |