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 期末テストでの結果は山田が12位、僕が4位、篠宮さん15位、英田91位。
「英田が馬鹿すぎるー!」
「うるせぇ篠宮! ドベは俺でもブービーお前なんだよ!」
  僕たちは今執務室で勉強会の最中である。
  お互いの成績表を比べながら全員で相模高校に行くためにはどうするべきか考えているのだ。
「山田の成績は相模高校に入るのだとしたら中間より上位……篠宮さんも中間くらい、英田はかなりがんばらなくちゃ入れないよ?」
「そして三芳はダントツのトップクラスとして奨学生で入るわけだな!? お前の頭のよさ少しは俺に分けろよ!」
「なーなー三芳、私に国語教えてよ」
  英田と篠宮さんが教科書を僕に押し付けて騒いだ。
「篠宮、お前の国語音痴は俺が直してやるよ」
  にやりと山田が笑ってから手招きした。篠宮さんは山田のことどうとも思っていないけど山田は同情とか恋愛感情とか抜きで篠宮さんのこと愛しているような気がする。
「じゃあ英田は僕が面倒見ることにするよ。とりあえずこの理科で一分野のどこが分かってないかが僕に分からないんだけど」
「電気と化学式がさっぱりでさー」
  そうして勉強会がはじまった。まあ英田は最終手段、剣道の県大会に進んでいるわけだし推薦入学が強みだと思うんだけれどもね。
「篠宮さん、君は特別に偏差値70台の数学の問題が出されるから数学中心に勉強してね」
「マジで!? 私偏差値65程度なんだけどそれより5以上高い問題ってどんな問題だよ!?」
「篠宮さんなら頑張れば解けるはずだから。わかったね?」
「……うん、がんばる」
  本当にがんばってよ。ここまで僕が誰かのために行動することなんて滅多にないんだからね。君は今までがんばったってどうしようもない運命にあったけれども、ここにきて初めて、自分の力で運命を切り開くチャンスがきたんだ。
  進んでほしい、未来へ。