第二章 「風にそよぐ葦」

 

 葦は古来より弱弱しいものの喩えに使われてきた。
  わたしたちは弱い。強がっていても弱い。

 泣いてもいいよ。
  あなたの感情が豊かな証拠だから。
  怖がってもいいよ。
  あなたが自分に素直な証拠だから。